【更新】創作小説「夢幻の少女ラクラス３ リエージュ編 第一章 四 空白の世界」

こんにちは、明帆（@Sweet_Project78）です。

明帆が執筆中の作品、「夢幻の少女ラクラス」の更新記録についてご紹介いたします。

「夢幻の少女ラクラス」は、「小説家になろう」で連載中の、「剣」と「魔法」が飛び交う物語です。「作品のあらすじ」についてはリンク先をご覧ください。

明帆

ラクラス達の冒険譚をお楽しみください。

ホノ

更新された話も気になりますが、前回までの話も気になるところですね♪

１. 前回までのあらすじ

ラクラス、ニア、メルトの三人はブッシュドノエルの大書庫「アーカ・ルミナ」に足を踏み入れる。

そこは霧と微細な粒子が漂い、古書が魔力で頁を震わせる不思議な空間だった。

通路の奥に立っていた司書クラウディア。
彼女は、この書庫の管理者として三人を迎え、巨大な魔導円と水晶の柱――「天冥零珠」を案内する。

クラウディアは天冥零珠が清らかな魔力を循環させ、散らばった穢れを霧の雫で包み還す仕組みであると説明を行う。さらに零珠は地下で冥へ伸びる大樹の根と繋がり、地上では書庫と同じ高さまで到達しているという話も。

話の最中、零珠は微かに反応し、霧がニアの内に潜む穢れの残滓に揺らぎを返す。
クラウディアは「記録の間」へ案内することを告げるが、その知識は希望と同時に深い絶望を含むと警告もする。

扉が開き、薄い光の帳の向こうへと三人は歩み出して行く――。

２. 記憶が生きている場所

扉を開けた先に広がるのは、壁も天井も存在しない、真っ白な世界。
浮かぶ光の粒だけが現実の存在を示す中、薄い通路を進むラクラスたち。
そこは「記録の間」――紙や石に刻まれるのではなく、霧と光の層の中に記憶が生きている場所でした。

浮遊する書片が過去の祈りや涙の断片を映し出し、現実と記録の境界を曖昧になっていきます。
そんななか、ニアの内に潜む穢れが反応し、記録の波に呼応する異変が起こります。
警告を受けつつも踏み出した瞬間、足元の光が裂け、霧が捻じれ、二人は落下することに。

落下してたどり着いたのは、深層の円形空間。
そこには中央に静かに輝く結晶柱が立ち、天冥の樹を想起させる紋様が浮かびます。

この場所で、クラウディアから「起源」という言葉が零れます。
それは、この国と天冥の樹の力の根源の記録。
光と影、穢れと記録の交錯を通じて、世界の神秘と哀しみが浮かび上がる物語――。

ラクラス達の物語は続きます。

いつも、小説をお読みくださりありがとうございます。

３. 「空白の世界」の読みどころまとめ

このお話で描いた白い世界は、記憶と現実の境界が曖昧になった 「空白の世界」 です。
執筆にあたり、読者の方に像を思い浮かべながら読み進めていただけることを意識しました。

文字も色もない空間は、書物の最初の一頁のように、原始的で神聖な空気をまとっています。
真っ白な色は、何もないからこそ生まれる神聖さの象徴です。

ここでの記録は生きており、触れることで変化します――過去と現在が交錯する場所をイメージしました。

この空白の世界の静けさと緊張、そして奥底に潜む哀しみを感じ取っていただければ幸いです。
白の神聖さの中に潜む、人間や世界の営みの痕跡を、想像の中で追体験してもらえればと思います。

物語の続きを楽しみにお待ちいただけたら嬉しく思います。

明帆

作品の更新の際には、なろうサイト内に「活動報告」もさせていただいています。よろしければそちらも覗いてみてください。

ホノ

それでは本日もありがとうございました。